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第3回

今回は食品工場の衛生面からの動線計画について解説していくが、動線計画へのアプローチは時代と共にいささか変遷しているように感じられる。およそ10年前までは増産要求にともなう建て増しを繰り返すという生産第一主義が主であり、人や物の錯綜には目をつぶった反面、生産量は増大し企業も成長してきた。しかし近年のアプローチは工場内での汚染を防止するため「人」「物」「空気」の3つの流れの整備がことさらクローズアップされ、投資に見合わないいささか使いにくい工場が出来上がっている。                                                          
動線計画の基本原則
われわれは時代をこえて工場とは物を作る場所であることを忘れてはならない。施設を計画する際は生産が所期の目的を達成できるように諸要素を合理的に結合させる事が求められる。そして建物は、工場の新設あるいは既存工場のリニューアルのいずれにしろ、生産目的である、よりよい品質のものをより安く、タイミングよく合理的に設備・人を配置できる空間として提供するものであるというスタンスで計画する必要がある。                                すなわち工場計画の目的は何を(What)・誰が(Who)・どのような方法で(How)・どこで(Where)・いつ(When) という4W1Hでとらえ最も合理的・能率的な生産や工程管理が行えるようにするために実施され、この目的を達成するためには次の内容が計画に包含されていることが基本かつ必要となる。

  1. 経済的な施設であること
  2. 作業者が安全かつ快適に過ごせる施設であること
  3. 空間利用率が高い施設であること
  4. 運搬が軽減できる施設であること
  5. 管理監督がしやすい施設であること
  6. 物の流れ、人の流れがスムーズな施設であること
  7. 変更に柔軟に対応できる融通性のある施設であること
  8. 保全・維持がしやすい施設であること                                            
堅苦しく工場計画の目的についてふれてみたが、今回の動線計画については衛生面を中心に進めていくが、前述の「4. 運搬が軽減できる施設であること 6. 物の流れ、人の流れがスムーズな施設であること」といった基本計画をないがしろに成り立つものでは無いと言うことを先ず理解してもらいたい。製品が出庫を待って倉庫に貯蔵されたり、品物が加工や検査の順番を待っている停滞工程、あるいは品物が場所を移動する運搬工程や、品質や数量を調べる検査工程が存在する。このような過程を経るなかでいかに汚染されていない商品を生産するかは、繰り返すがあくまで数ある生産目的の一つである。

交差汚染の防止
さて食中毒を発生させる菌を付着させる要因として、汚染度の高いものが汚染度の低いものに接触することにより病原菌が食材に付く交差汚染がある。交差汚染には、加熱前後の製品を同じ作業者が取り扱うことによりおこる汚染。保管庫や冷蔵庫への卵や肉・野菜類の混在保管による食品及び原材料からの汚染。食品加工に用いる水からの汚染。下処理でのまな板、包丁などからの機械、器具などからの汚染。汚染区域から流れ込んだ空気による施設からの汚染がある。そしてこれらの交差汚染を防ぐ方法としては洗浄殺菌や衛生管理手順の整備、ハード整備が考えられる。ここでとりあげる動線計画もこれら交差汚染の防止を主眼とし工場内での汚染を防止するためのハード的な整備であり「人」(就労・作業の歩行経路)「物」(原材料・製品の運搬経路)「空気」の3つの流れの整備が柱となる。
動線計画の考え方
動線を整備する方法として人・物・空気の流れをワンウェイにするという手法は多くの解説書で紹介されている。しかしHACCPシステムのソフト部分を十分に理解せず、ハード畑で育った者が作成した図面には例えクロスがなく上手くワンウェイで動線が整備されているようでも、見えない交差汚染が存在する事がある。これは前回のゾーニング計画との絡みもあるのだが、冷蔵庫への原材料保管時の汚染には配慮が必要であるということにピンとくるかこないかである。工場内で起こり得るすべての危害要因をHACCPで扱おうとすると管理が膨大になってしまうため前提条件として工場を整備していく中に動線計画は含まれているのであり危害要因が結局のところ何も管理できなければ、動線計画ではなく工場内の人・物・空気の流れ図を描いて分かり易くしたにすぎなくなる。動線計画の考え方はHACCP導入の12手順と7原則の第1原則となる危害分析における生物的・化学的・物理的危害要因をCCPとして管理せずともハードによりその管理を担うことができることを目的に計画できていなければならないこととなる。この考え方は動線計画に限らず前回のゾーニング計画しかり、製造エリアの温度管理や、今後解説する壁などの詳細計画にも共通するものである。食品工場の計画はリフレッシュし綺麗にするという考え方ではなく、より危害の少ない衛生的な環境へシフトするという考え方が基本である。
動線計画の準備

動線とは、あるスペースに何かものが入ることによって計画が要求されるものです。何も入るものがなければ当然動線計画など行う必要はない。工場施設にも人や物が入り製品や廃棄物が出て行くのですから必要な計画となります。何が入り、何が出て行くのかを動線計画にあたり、まず整理しておくことは必要な作業となります。例えば人であれば従業員は勿論のこと、納入業者や取引先あるいは見学者と過去に工場内に立ち入った人々を思い浮かべ今回の動線計画時に考慮しておく。また従業員に関しては、各作業エリア別にグループを分け整理しておくことは重要な準備作業となる。汚染区・準清潔区・清潔区へ向かう人の動線はゾーニングやサニタリー施設の配置とも関連し実際計画する際、頭に汗かき検討する場面となるからです。このことは次回にふれていくことにするが、実際に計画をする際一番難易度が高いと言える。作業者を各目的の作業エリアへ如何に汚染されず、しかも内部の製品を汚染させない手続きを踏んで入場させ退場させるかは計画の要となる。


動線のルール

先ほど動線を整備する方法として人・物・空気の流れをワンウェイにするという手法があることを述べましたが、これは動線というハード計画により危害管理の役割を果たせ得るものならば、その従業員・食品及び原材料・水や冷却水・空気の工場内での足跡は交差することがなく描けるということである。そしてこれらを実現するためには交差汚染を引き起こす要因を排除するため、よりどころとなるルールを設けることにより計画はスムーズにまとめていくことが出来る。そのルールを幾つか紹介すると、

原材料、包材、廃棄物などの物の動線と、従業員の動線を分ける。
物の動線は、工程の流れに応じて一方通行になるようにする。
汚染物と非汚染物の動線は交差させない。
従業員の作業範囲は作業区域内に限定する。
作業者は各作業区域に直接到達できるようにする。
清潔な物の動線に汚染作業をする人の動線が交わらないようにする。
加熱品と未加熱品の物を交差させない。
空気の圧力は清潔区を高くし汚染区からの逆流を防ぐ。

等が考えられる。これらは前述の危害要因をハードにて管理するという考えを基本とし動線計画のベースとして考慮するものである。実際は各工場のバックグランドの違いを勘案しルールを追加し計画に役立てていく事が薦められる。

さて今回は食品工場の動線の基本的な考え方について解説しました。次回は実際に計画をする際の手順やポイントについて述べていくこととします。

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弊社企画運営サイト「HACCP99.com」に掲載している「実践できるハードプラン」の内容をまとめたものです。
食品安全を考慮した工場改修や新設を計画する際に考えておきたい、ゾーニング(間仕切り)や動線、壁や床など各部の構造要件等について解説しています。
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