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第10回

今回は天井に求められる構造要件について解説していく。まず天井に求められる主な要件は次の通りである。

・天井は明るい色で隙間がなく、平滑で清掃が容易に行える構造であること。
・天井は梁、配管、ダクト、照明設備などが露出していない構造であることが
 望ましいが、やむを得ず露出している場合に在っては、清掃が容易に行える
 構造であること。
・天井は床面から2.4m以上の高さが望ましい。
・水蒸気が発生する場所では、必要に応じてその表面に耐湿性及び耐熱性の
 材料を用いるとともに、断熱材を併用するなど、結露、かびの発生などを
 防止できる構造であること。
・汚れが付着しにくい材料で仕上げてあること。

併せて天井に設置される照明に関する要件は

・製造場には、モニタリング、検査などを行う場所にあっては300ルクス以上、
 一般の場所にあっては150ルクス以上の照度が得られるものを設置する。
・照明は、商品の色調が変わらないようなものであること。
・照明装置には、電球等の破損による破片の飛散を防止する保護装置が
 設けられていること。

となる。
一読ではどのような構造が求められているか理解しづらい要求事項と言えるので、解説を加えてみる。

・ 天井は明るい色で隙間がなく、平滑で清掃が容易に行える構造であること。
この項目が要件として求めているのは、3つである。色・構造・表面形状である。色は壁同様、作業者に対しての精神効果や照明の反射率を考慮し異物混入の発見に寄与できるものを選択することとなる。床・壁・天井ともに色の選択は、その色が衛生面でハード的に貢献出来るという考え方を基本に行うべきである。次に構造としては隙間が無いことが求められているため、天井板が間を開けた透かし張り(板と板の間に少し隙間を空けて張る工法)の構造は避けるべきである。もし既存工場の天井がこの工法にて設置されているなら、衛生改善のためには新規にボードを重ね張りして隙間を無くすか、隙間にコーキング材などを充填し埃溜まりとならないように改善するとよい。表面形状は清掃が容易に行える程度に凹凸が無い平滑なものが推奨される。天井材といえば事務所等で用いられている事が多い石膏ボード(虫食い)がある。安価で施工性もよく不燃材もあるため重宝であるが、表面に凹凸があるため製造エリアでは控える方がよい。他にも珪酸カルシウム板等、安価、不燃かつ平滑な材料があるが、部屋の使用環境によりその選択には検討を要する。理由の一つとしては、ボード仕上げが塗装となるためオーブン設備がある部屋などでは、熱により塗装材が剥離し、異物混入危害が生じる。この例のように、選択した材によりハードに起因する危害が発生することが無いように構造を選択することが衛生的な工場を計画する上で大切である。

・天井は床面から2.4m以上の高さが望ましい。
建築基準法施行令においては、「居室の天井の高さは、2.1メートル以上でなければならない」とされており、最低限の高さは2.1メートルである。実際に新規工場を設計する場合は設備との関係により3m程度の高さが確保されている例が多いようである。この高さについてはベストという数字は特に無いと考えているが、水を使う室内環境であれば、しぶきが天井に付かない程度の高さを設定すると良いし、空調コストを考えるならばあまり高く設定しない方が有効となる。また室内の使用環境を考慮すると共に天井と屋根(あるいは2階スラブ)とのスペースを考慮する必要がある。特に屋根と天井のスペースは結露やメンテナンス作業と密接な関係が出てくる。屋根と天井のスペースが狭ければ夏は室内温度が高くなりやすく室温調整が難しくなる、冬場には外部の冷え込みに影響され天井表面温度がさがり結露が生じやすくなる。逆にふところのスペースを大きくとり過ぎると、感知器の設置(50センチ以上)が必要にもなるし、建設コストも不経済ともなる。計画する際は最低限確保したい天井高を前述した検討内容を踏まえ決定し、屋根の高さは建築専門家に任せる方が早くて確かといえる。

・水蒸気が発生する場所では、必要に応じてその表面に耐湿性及び耐熱性の
 材料を用いるとともに、断熱材を併用するなど、結露、かびの発生などを
 防止できる構造であること。

ボイル工程をもつ製造施設において難敵となるのが水蒸気である。換気回数を多く設定しても一時に発生する蒸気を瞬時に取り除くことは至難の業である。そのため天井には耐湿性、耐熱性の材料が要求されている。フードを設置しても100%瞬時に蒸気を取り除けなければ室内に蒸気は拡散し天井への結露を発生させ、吸湿性があるボードならば含んだ湿気がカビの発生要因を促し、ライフサイクルよりも短期にて朽ちる事にもなる。それゆえ耐湿性能を持ったものを選択することがベターということである。
蒸気が発生する天井にふれているので天井そのものの形状について少し解説を加えておく。ボイル室などでは水平でなく天井に傾斜をもたせて蒸気や熱気を誘導する形状がある。フードでの局所排気ではなく部屋全体にフード的な効果を持たせる考えである。蒸気や熱気の誘導効果は水平よりも確かに良くなると考えるが、決して天井表面に結露が発生しなくなるのでは無いということを忘れてはならない。空気の流れをしっかりと計画し、通常の天井と同様に断熱性や耐湿性を備えた材質を選択しなければならない。

・製造場には、モニタリング、検査などを行う場所にあっては300ルクス以上、
 一般の場所にあっては150ルクス以上の照度が得られるものを設置する。

照度に関しては前述の数字は最低限の目安と考える。出来れば清潔区では700ルクス、準清潔区では500ルクスの照度を確保する方が良い。異物の混入あるいは混入する恐れのある塵埃などが発見しやすい照度を確保するという考え方である。

・照明装置には、電球等の破損による破片の飛散を防止する保護装置が
 設けられていること。

この要件は既に多くの製造施設で実施されていると考える。ただ電球が飛散防止タイプであればそれで良しというものでない。破損しても製造物に極力破損したガラスが混入しないように設置位置を考えるべきである。破損した真下に充填機があっては即生産を停止しなければならない。照明の設置位置は機械ラインの上部には計画しないようにするように計画することが大切である。また埋め込み式の照明器とすると更に混入の危害発生率は少なくなるが、照度を確保するために露出よりも器具が多くなるというコスト面での負担は多くなる。

今回は天井の構造要件について解説した。構造要件として部位別に解説を行うのはこれまでとし、次回からは実践的に衛生的な施設を計画する手順を解説するなかで、さらに踏み込んだ構造要件の解説も折り込んでいくこととする。


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弊社企画運営サイト「HACCP99.com」に掲載している「実践できるハードプラン」の内容をまとめたものです。
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